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はとぶん

旅するゲームプロデューサーの妄想ブログ

『夜は短し歩けよ乙女』観賞

四畳半神話大系』から約7年。あの不思議なトリップ感が再び味わいたい!ってことで、公開初週末に『夜は短し歩けよ乙女』を観てきた。『四畳半』の続編ってわけでは無いだろうが、登場人物や世界観設定に『四畳半』というか森見作品の遺伝子がギュウギュウに詰め込まれた作品だ。まあ舞台が京都で樋口氏や羽貫氏が出てくるのだから『四畳半』の並列にある作品と言っても過言ではなかろう。

 昨年の秋頃だったろうか…。図書館にてふとこの本を見つけて、「四畳半の作家の本か。ちょっと読んでみるかなー」なんて割と軽い気持ちで借りて、読了した頃に映画化が発表された。「なんという偶然!この出会いは運命?」とかある種神がかったチカラを感じたこともあり、公開日を楽しみにしていた作品である。ちなみにこの『夜は短し歩けよ乙女』を皮切りに『有頂天家族』『きつねのはなし』『ペンギン・ハイウェイ』『夜行』といくつかの森見作品を読んだが、出会いのキッカケとなった『四畳半神話大系』にはまだ手を出していない。正直アニメの印象が強すぎて、活字を取り込むことで印象が変わってしまうかも…という思いが読むことを敬遠している。逆に『有頂天家族』は活字から入ったのでアニメの方を敬遠している次第である。

 

原作は4つの物語で構成されていてそれを約2時間の映画にまとめているのだから、当然の如くてんこ盛りのシーンが足早に展開される。映画は心地よい慌ただしさでシーンを繋いでいく。原作を知らないとついていけないじゃないか?という気もするが、この息継ぎする間もないテンポが織り成す不思議なトリップ感が何とも言えず心地いいのだ。いま思い出すと『四畳半』も主人公の「私」が矢継ぎ早に繰り出す独り言がやはり心地よかった。映画用に脚色されているものの、シナリオ自体は既知の内容なわけで、そういう意味では監督が意図しているコンセプトと違う楽しみ方をしていたのかもしれない。四畳半のキャラたちが、小津が、城ケ崎が、香織さんがどんな配役でどんな登場のしかたをするのか?興味はそこにあり、ある意味ハリウッド映画の楽しみ方だ!映画を観終わって、再び四畳半の世界観にどっぷり浸かれたことに、心地よい疲労と幸福感を味わえた。

 

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来場者特典として『夜は短し歩けよ乙女 銀幕篇』という小冊子が配られていた。内容は手紙形式の後日談だ。その1とその2があり、自分が手に入れたのはその1:先輩から乙女に充てた内容だった。流石に特典ほしさにもう一度観に行こうとは思わないが、そのうちどこかで「その2」に出会えることを期待している。