はとぶん

旅するゲームプロデューサーの妄想ブログ

企画のメソッド②「好き」を分解する

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前回は①「好き」を見つけることだったが、次にやることはその「好き」を分解すること。"分解"なんて言葉を使っているけど要は「何でそれが好きなのか、その要因をさぐる」ことだ。

 好きな女性に対して何で好きなのか問われれば「そりゃ可愛いから…」と答えるが、人の好みは千差万別であり、"かわいい"の定義も多種多様だ。もしかしたらその中で比較的多くの共通項を持つ女性が本当のかわいい女性かもしれないが、恐らくその女性に対しては飽きも早いんじゃないかな?

 

似たような感じで、売れるってことはその商品やサービスに対して興味を持つ消費者が多いってこと。興味を沸かせる要因は、物語ならテーマであったり映画ならキャストであったりゲームのビジュアルであったり。サクッといろいろ思いつくと思うが、このメソッドでは少し深堀したい。

 

かわいいは正義

という言葉が表す様に、独立した強烈な牽引要素が世の中には多々存在するが、実際は各要素が絡み合って商品力を高めているモノが多い(筈)!

 

コアが"かわいい"なら、そのコアを引き立たせているものは何なのか?"軽音部"なのか?"喫茶店"なのか?"金髪"なのか?

じゃあその"かわいい"をどんなシチュエーションで愛でたいのか?恋したいのか?など、根掘り葉掘り深堀していくことで

「かわいい軽音部女子の青春物語を(リアルとかけ離れたところで)ノンストレスで楽しみたい(形容詞×名詞×副詞)」

みたいな感じで3つぐらいの構成要素を見出してみる。こういった感じに分解しておくと、次の③「好き」を料理するプロセスで便利なのである。

 

他の「好き」な作品も同じ様に分解すると、共通の要素が見えてきたりする。その要素が複数のコンテンツにまたがって存在しているのであれば、恐らくそれはその人の人格を形成する上で重要な「好き」であり、強いこだわりを持っている「好き」である以上消費者の共感が得られる可能性は高い。

 

「じゃあ多くの人が共感する要素だけを集めれば売れるものが作れるじゃんよ!」って思いたいのだが、前述の「本当にかわいい女子は飽きがはやい」同様に、残念ながら人は常に新鮮な楽しみを求める業の深い生き物なのである。だからこそ、次のメソッドで③「好き」を料理する必要があるのだ!

 

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