はとぶん

旅するゲームプロデューサーの妄想ブログ

(ほぼ)宿泊費をかけずにプチ旅してきたお話③

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日光から約二時間運転して、(山道に入る前に)途中のスーパーでビールとツマミを買い込んで那須町 に入る。農園の景色も標高が上がるにつれて牧歌的なそれに変化。東北の隣だし、すぐそこスキー場だし、正直 関東とは思えない新鮮な景色!

 15時半ころに『那須町野外研修センター』に到着。まだ日はあるけれどすぐに暗くなるので早めに設営せねば。
それにしても想像以上に大自然。こんな人里離れた山奥で、しかも(平日だから)貸し切り状況でキャンプするなんて少し緊張する。というか怖い!寒いので虫や蛇に脅かされることはないと思うけど、イノシシとかクマとか本当に出て来そう…。

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テントをたてて、イスとテーブルを設置して、設営が完了した頃にはだいぶあたりも暗くなり、腰を下ろしてビールで喉を潤す。
今日の晩飯はカレーライス。家から米一合とレトルトカレーを持ってきた。それと途中で購入したソーセージ一袋と枝豆のスナック。
とりあえず炊飯の仕込みだけしておくかなーと思い、炊事場に向かったところに思わぬ珍客が!

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イノシシ…ではない。猫である。しきりに足にまとわりついて、餌を懇願してくる。

いや、今回は一人ということもあり余計な食材は用意していないのだ。早々にお引き取り願おうと「シッシッ!」と追っ払うが、全然動かない。まあそのうちどっか行くだろうと思い、テントに戻ろうとするとピッタリついてくる(というかまとわりついて歩くのの邪魔)。んもう…。

仕方ないので貴重な食材のウィンナーを1本与える。これで満足して向こうに行くかと思いきや次の1本をせがんでくる。目を離すと袋ごと奪いかねない。厄介なのにからまれちまったなーもう…。

結局その猫は終始その場を離れず、しきりに鳴いて餌を懇願してくる。試しに枝豆スナックを与えてみるが、「ソレジャナイ」と振り払う。

「わかったよ、もう全部やるよ」。゚ヽ(゚`Д´゚)ノ゚。ウァァァン

かくしてツマミのウィンナーは全て彼(彼女?)の胃袋に納まることに。そればかりか、すこしでもイスから離れると、その座を占領する暴挙っぷり。んもう…。

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まあでもアレだ。彼(彼女?)がいるおかげで恐怖感が和らぐ。時おり上からドングリが落ちて来て驚かされるが、これも一人だったら耐えられない恐怖だったかも。そんな事を考えつつテントに入り眠りにつく。すると外からテントを爪で引っ掻く音が!それだけはやめてー‼︎(涙)

 

翌日7時に起床。前日の車中泊に比べると断然テント泊の方が調子が良い。件の彼(彼女)も流石にどこかに行ったかな?と思いきや、太々しく椅子を占領している。まあでもちょっと安心する。情が移っち まったかな?

9時頃撤収も完了してコーヒーでホッと一息。さて行きますかー。キャンプ地を離れ車に向かう間もずっと後について来たが、運転席に乗り込んだところで(別れを悟ったのか)さすがに車の中に入ってこようとはしなかった。

「お別れだ」

彼(彼女)が見送る中、ゆっくりとアクセルを踏み、次の目的地那須岳へと向かった。

(つづく)

 

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