ハノイで知った5つの「ほう!」 その①
先日ハノイに行ってきた。ベトナムは昨年の夏、家族連れで中部ダナン~ホイアンを旅してきたが、北部ハノイは今回が初めて。
ご存知この国は縦に長いので、北から南にかけて民族や文化が微妙に異なるらしい。中部ダナン~ホイアンはいわゆる観光&リゾート地だったし、南部ホーチミンは(行ったことないので)どんなところか知らないし。そんなわけでベトナムの都市文化を見るという意味ではここハノイが初めての地。
3日の滞在だったけど、ハノイで働いているローカルの方々や日本人駐在員から、いろいろ「ほう!」と頷ける耳より情報を入手したので、食・住・金・生活・民族というカテゴリに分けて紹介していきましょう。
さて第一回目は”食"について
『ハノイでは"フォー"より"ブン"の方が親しまれている』
ベトナムを代表する料理といえば”フォー”。
以前ホイアンに行った時も地元民に人気のフォーの店に行って、それは美味なるフォーを食してきた。ところがここハノイではフォーよりも”ブン”の方が、バリエーションも多く食生活への密着度が高いらしい。
フォーもブンも米粉で作った麺で、日本のそばやうどんの様に平らに伸ばしてカットしたものがフォーと呼ぶのに対して、ブンの方はトコロテンの様に型から押し出して麺にしたもの(微妙に成分も違うらしいけど詳しいことは分からん)。
ともかく今回の旅ではフォーではなくブンを頂こうと言うことで、そのブンを使った"チャーカー"と呼ばれる料理を体験してきた!
向かったのは旧市街。ドンスアン市場からやや南下した通りに位置するチャーカーの老舗。その名も「Cha Ca La Vong Resaurant(料理名がそのまま店名)」。なんと1871年から営業しているらしい。
料理はこのチャーカーのみ。値段は一人前800円ぐらい。現地人にはかなりお高めの価格だと思うけど、店内は地元民と観光客でかなりの混雑っぷり。
で肝心の料理だけど、見た目は正直B…いやC級グルメかなーという印象。
簡単に説明すると、揚げた白身魚をギトギト油の鍋にぶっこんで、その上にネギ・香草などを乗せて熱したものをブン(麺)にぶっかけて、そこに更にピーナッツを和えて食べる混麺的なー…。 日本に来た外国人が”ベビースターもんじゃ”を見れば、同じ印象を受けるだろうね。
ところが実際に食すと、この印象をかなりいい意味で裏切ってくれるわけですよ。
まずギトギト油だけど熱した野菜の緑色が溶けて、白い麺にかけると何ともその緑が映える。上品な料理に見えるぐらいに。
次に白身魚だけど、ターメリック(?)のかなり濃い味付けで挙げられてり、これを麺に混ぜて食べることで、その味わいが口の中でバランスよく調和する。この魚、雷魚(ライギョ)らしいけど柔らかく川魚固有の臭みもなくかなり食べやすい。
そしてピーナッツ。麺とナッツの組み合わせって「そんな馬鹿な⁉」と思うだろうけど、この食感がすごくこの料理に合うのです。私のチープなボキャブラリではうまく表現できないが、言うなれば「麺と油と豆の三位一体の法則」といったところか?まあとにかく「美味し!」なのです。
というわけでかなり奇抜な発想の料理だけど、かなり満足度の高い内容でした。間違いなく「思い出したら無性に食べたくなる料理」の1つになるかと。
ちなみにこのチャーカー・ラ・ボンという料理、ハノイ(このストリート)限定の超ローカルフードとのことでハノイ以外のエリアでは名前を聞いても「なんじゃそりゃ?」になるそうです。
なかなか奥深いブン料理の世界。ハノイに寄ることがあれば是非お試しをー